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異文化に棹さす

 栃木県益子町にワグナー・ナンドール アートギャラリーという(財団法人 タオ世界文化発展研究所)施設があります。ワグナー・ナンドールさんは1922年ハンガリー生まれ、スターリンのハンガリー動乱時代を経て日本人と結婚した縁で1969年に来日しました。70年益子町にアトリエを造り、日本に帰化した彫刻家で1997年75歳で亡くなられています。その業績の全容はこの施設で鑑賞出来ますが、現在震災の影響で閉館されています。代表作を円状に配した「哲学の庭」は此処と、ブダペストに建立されました。その特質は東洋の思想に深く傾注した西洋人と言えます。
miroku
 
美しい彫像だと思う。私はこれを現代彫刻作品として対峙すべき鑑賞者であるが、日本古来の仏像を彷彿としてしまう。例えば中宮寺の弥勒菩薩であったり、広陵寺の弥勒菩薩である。もとより作者が宗教上の厳格な儀型を踏まえて制作している訳ではないだろうから日本古来の仏像とは相違している。多分エスニックな感じや小乗的な印象をうけるがこの像から滲み出てくる深い共鳴感はワグナーさんが東洋に棹さした根本のものだと思う。
「私は文化、宗教などの相違点よりも
各々の共通を探しているのです。
共通点を通してしか
お互いにちかづくことできないのです。」
ワグナーさんのこの言葉は今日の世界では周知の課題でありながら永遠の難題であることも想像できる。
この彫刻の精神性が日本古来の仏像に限りなく近似しているのを賞賛して、なをも不思議な違和感が存在することにも気づきます。そしてそこにこそ現代彫刻としての本領もあるのだと思います。それはこの像以外のワグナーさんの作品郡を詳細に鑑賞すれば更に理解できます。益子の山懐の良好な環境にあるアトリエや御自宅を散策して思いを馳せるのはなんと幸せなことか。


miroku
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ジャンル : 学問・文化・芸術

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